真の健康と心の安定を手に入れるために
介護や医療の現場でもヨガやピラティスの可能性が広がっています
リラヨガ・インスティテュート代表 乳井 真介先生
私が代表を務めているリラヨガ・インスティテュートでは、「体の健康」だけでなく「心の健康」を手に入れることにも重点を置いています。WHO(世界保健機関)の定義する健康とは、「病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態にあること」とされています。ヨガは運動経験のない方も気軽に始められる有酸素運動であり、年齢と共に衰えがちな呼吸筋や全身の筋力低下の予防・血流改善が見込めます。また瞑想も同時に行うため、自律神経を整え、心を落ち着かせる作用から"うつ"の予防にもなり、セルフメディケーションの一助としても注目度が増しています。高齢化が進む中、「健康のため」と自ら始められる方はもちろん、介護や医療の現場でも、高齢者の健康増進を目的とした需要は高まっていくのではないでしょうか。老若男女・健常者や障碍者を問わず、ヨガをより多くの人のもとへ届けるためには、医学的見地からもアドバイスできる優れた指導者の育成が必要不可欠です。そのためにも医学における解剖学やアロマセラピーの知識など、統合医療の多様な観点からもヨガの智慧を深められる学びの場を創っていきたい。誰もが真の健康と心の安定を手に入れ、人生を喜びに満ちたものにするために、オールラウンドなヨガの知識と技術を学び広めてほしいと願っています。
乳井 真介先生
Profile:リラヨガ・インスティテュート代表。ヨガ講師、ヒーラー、ライフコーチ。1976年生まれ。東京都出身。早稲田大学第一文学部哲学専修卒業。2004年に都内大手ヨガスタジオの立ち上げに参加。全国12店舗のインストラクターを統括するディレクターとして、新規スタジオの設立や新人インストラクターの育成に携わる。2006年より代々木にある大手ヨガスクールの設立に共同経営者として参加。2年間で200名以上のヨガインストラクターの育成に携わる。2008年、自身の追求する理想のヨガスクールを形にするため独立。東京目黒の学芸大学にリラヨガ・インスティテュートを設立。それまでに学んださまざまな優れたヨガのエッセンスを再構築し体系化した「リラヨガ」を普及させるために活動を開始。9年間で会員数が2000名を超える日本有数のヨガスクールへと成長させる。これまでに指導した生徒の数はのべ3万人、養成に携わったインストラクターの数は1200名を超える