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「気・血・水」 タイプを知って 体調不良を改善!

気血水image.jpg

中医学では、五臓六腑を活動させているのは「気・血・水」であると考えられています。「気・血・水」とは、人体の構成成分のことで、この3つのバランスが取れていると病気になりにくい健康な状態であり、バランスが崩れると、体に様々な不調が出て、やがて病気になると考えられています。

 

「気・血・水」とは

人体の構成成分、「気・血・水」とは、生命維持に重要な内臓や器官、組織などの生理的活動に関係するエネルギーのようなものと考えられています。

 

■「気」

生命活動や運動など、生きるために欠かせないエネルギー源です。

 気の働き 

  • 成長を促し、五臓六腑を働かせる
  • 身体を温める
  • 血・水を巡らせ、過度な流出を防ぐ
  • 体表を保護し、病気の侵入を防ぐ

 

■「血」

血管内を流れている液体と血液が運ぶ栄養素のことを指します。

 血の働き 

  • 内臓や各器官、組織に栄養分を与えて潤す
  • 気とともに人が精神活動を行う基礎となる物質
  • 意識や精神を明瞭にする

 

■「水」

体内にある水分のことで、体液、リンパ液、涙、尿などを指して免疫力に深く関わっています。

 水の働き 

  • 内臓や各器官を循環して潤す
  • 関節を滑らかに動かして潤いを与える
  • 汗、鼻水、涙、唾液などを作り出す
  • 脳や脊髄を潤す



気・血・水5つのタイプで
カラダの状態をチェック

中医学では、「気・血・水」のバランスを見て、体を健康な状態へと整えます。気・血・水タイプ別チェックシートで、日頃気になる症状をチェックしてみましょう。今の体の状態が見えてくるようになっています。

気血水チェックシート.jpg

タイプ別
体調改善アドバイス


■「気虚(ききょ)」

気虚とは、生命エネルギーの「気」が不足している状態で、元気がない、体力がない、息切れしやすい、倦怠感がある、疲れやすい、胃腸が弱いなどが特徴です。

 生活アドバイス 

  • 身体を冷やす食べ物は控えて、お粥など温かい食事を心がけると良いでしょう。
  • 身体を冷やさないように、衣類なども気をつけましょう。
  • 夜は早く寝て、十分な睡眠をとるようにして「気」を高めましょう。
  • 「気」は朝作られると考えられていますので、朝食は抜かず、しっかり摂るようにしてください。

 

■「気滞(きたい)」

気滞とは、「気」の流れが滞っている状態で、不安がある、独り言をつぶやく、胸から喉にかけて詰まったような感覚がある、真面目な人に多いのが特徴です。

 生活アドバイス 

  • 小さいことを気にせず、ストレスを溜めないことが大切です。忙しくても、自分の時間を持つようにしましょう。
  • 旅行や趣味など、好きなことに集中してストレス解消するのもおすすめです。
  • 身体を温める食材や、香味野菜やハーブなど香りのよいものを取り入れてみましょう。
  • 規則正しい生活を心がけましょう。

 

■「血虚(けっきょ)」

血虚とは、「血」の量が不足して、その働きが低下している状態です。体力がない、顔色が青い、貧血を起こしやすい、寒がり、めまいや立ちくらみを起こしやすい、女性に多いのも特徴です。

 生活アドバイス 

  • 早寝、早起きを心がけて、夜更かしは控えましょう。
  • 身体を冷やすことはやめましょう。
  • 無理をせず、自分のペースで生活するように心がけましょう。
  • 三度の食事は抜かずにしっかり食べるようにしましょう。
  • 熱いお風呂や長風呂は、立ちくらみの原因になるので控えましょう。

 

■「瘀血(おけつ)」

瘀血とは、血の巡りが悪く、滞りが起き、活性を失い、血の質が悪くなっている状態です。吹き出物が出やすい、足元が冷えやすいのに頭がのぼせる、あざができやすい、肩こりになりやすいといった症状の他、月経時に頭痛やイライラの不調が起こりやすい、月経痛や月経不順が起こりやすいなど女性に多いのが特徴です。

 生活アドバイス 

  • 足元の冷えに気をつけて、夏でも靴下をはくなどの対策をしていきましょう。
  • 夜はしっかりと寝るようにしましょう。
  • チョコレートなどの甘いもの、辛いものは瘀血の原因になりやすいので避けましょう。
  • 便秘をしないように、食物繊維の多い食材を選びましょう。
  • 身体を温め、血行を良くする食事を心がけましょう。

 

■「水滞(すいたい)」

水滞とは、身体に余分な「水」が溜まっている状態で、むくみ、めまい、下痢、吐き気、夜間のトイレが近い、冷えやすい、胃がポチャポチャする、口が乾く、尿が出にくい、腰痛を起こしやすいなどの特徴があります。

 生活アドバイス 

  • 水分(果物や飲酒も含む)の摂りすぎに注意しましょう。
  • 利尿作用のある食材と摂るようにして、水分代謝を活発にするように心がけましょう。
  • 汗が出るくらいの運動を心がけましょう。
  • 湿気に弱い体質ですので、日当たりの良い部屋を寝室にすると良いでしょう。
  • 冷えは水分代謝の妨げになるので、注意しましょう。特に腰から下を冷やさないようにすることが肝心です。

 

体調改善はまずは知ることから

中医学の「気・血・水」の考え方に基づき、身体の今の状態を知ることができました。

中医学ではこのように、体の不調には、まずは身体が今どんな状態なのかを知ることが大切とされており、状態に合わせて身体のバランスを整えていきます。また、古代中国自然哲学「陰陽論」「五行説」の知識を用いると、より深く自分の身体の状態を知ることができます。

中医学は、中国で育まれた深い知恵と実績のある伝統医学で、その考え方は民間療法としても食生活など日常の生活に深く根付いています。日本統合医学協会の薬膳検定・アーユルヴェーダ・スパイス検定1級講座では、古代中国の自然哲学「陰陽五行説」、インドの「パンチャブータ理論(五大元素)」を学び、身体の状態を知るための知恵を身につけることができます。さらに体調の不良に対して「食べること」で改善を目指すことを目的とした講座です。講座修了後には、「薬膳検定1級、アーユルヴェーダ・スパイス検定1級」二種類の資格の取得も目指していただけます。

 

まとめ

体調の不良は、長く続くと病気につながることがあります。それ自体が大きな病気につながるものではなくても、長く続くことで生活の質は下がってしまいます。しかし、知ることで、体調不良は改善できることもあります。学びを通して、ご自身の健康について一度見直してみませんか?

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