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2月に入り、寒さが本格的になってきましたね。
あたたかいお風呂や布団が心地よい季節ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
日本統合医学協会 認定メンタルセラピストの丸山です。
最近、厚生労働省から発表された自殺者数のデータを見て、改めて考えさせられることがありました。
「どの命にも価値がある」---- これは時代が変わっても変わらない普遍的な真実です。
しかしながら、昨年のデータを見ると、児童・生徒の自殺者数は527人と過去最多を記録しました。
この数字をどう受け止めるべきなのか、そして私たちができることは何かを考えたいと思います。
厚生労働省の発表によると、昨年1年間に自殺した人の総数は2万268人で、前年より1,569人減少しました。
これは昭和53年の統計開始以降、2番目に少ない数字です。
一方で、児童・生徒の自殺者数は527人と、過去最多を更新しました。
特に中高生の女子の増加が顕著です。
• 中学生の女子:前年より19人増の99人
• 高校生の女子:前年より17人増の183人
この背景には、次のような要因が関係していると考えられます。
• 学業不振や進路に関する悩み(349件)
• うつ病などの健康問題(284件)
• 親子関係の不和など家庭問題(148件)
また、オンライン相談室では、親の価値観の押しつけや行動制限、家庭不和、ジェンダーの問題や精神疾患に対する親の理解不足などが多くの相談内容を占めているといいます。
さらに、最近はリストカットやオーバードーズ(薬の過剰摂取)に関する悩みの投稿も増えており、子どもたちが心の痛みを身体的な行動に置き換えている現状が浮かび上がっています。
自殺者数の変化は、その時代の社会状況を反映することがあります。
例えば、リーマンショックやバブル崩壊のような景気の悪化、いじめや差別、SNSにおける誹謗中傷、コロナ禍での社会不安などが影響することが知られています。
成人の自殺が減った一方で、児童・生徒の自殺が増えているのは、情報過多の時代において、大人は情報を精査する力がついてきたが、子どもはまだその力が未熟だからではないでしょうか。
情報が溢れる今の時代、自分の周りにある情報の正しさや善悪を判断するのは「自分自身」です。
しかし、それが難しい場合は、周囲の人に相談し、さまざまな意見を聞くことが大切です。
「命を賭してまで何とかしなければならないことなんて無い」──この言葉を、どうか心に留めてください。ときには肩の力を抜き、無理をしすぎないことも大切です。
大人に対しても、子どもに対しても共通して言えることがあります。
それは、「一人で抱え込まないこと」です。
自分の中に問題を溜め込んでしまうと、「最悪の選択肢」を考えてしまうことがあります。
だからこそ、悩んだら誰かに話す、相談することが何よりも大切なのです。
最後に、アドラー心理学の創設者 アルフレッド・アドラーの言葉を紹介します。
「楽観的でありなさい。過去を悔やむのではなく、未来を不安視するのでもなく、今現在だけを見なさい。」
「未来は自分で決めていける。目的の持ち方で未来は変えられる。過去の解釈の仕方で今は変えられる。」
私たちができることは、
「一人で抱え込まず、助けを求めること」
「情報に振り回されず、自分にとって最善の選択をすること」です。
この言葉が、あなたの生き方のヒントになれば幸いです。
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協会について
日本統合医学協会は、東京と大阪に拠点を持ち、日本における健全な統合医学の普及と発展を目的として、平成12年に設立されました。メディカルアロマ、メディカルハーブ、またメディカルヨガやメディカルピラティスといった幅広い分野で技能研修や資格・検定の認定制度確立。統合医学の正しい知識の普及と技能向上に努めています。長年の実績と信頼ある当協会の資格は、医療・福祉の現場をはじめ、自宅サロン開業など転職・就職・開業にも役立てることが可能。統合医学の現場で働く皆様の活躍を後押しします。また、プロの育成だけでなく、セルフメディケーションとしてのメディカルアロマやメディカルヨガの普及にも注力し、誰もが「センテナリアン」を実現できる社会を目指し活動しています。